わたしの応援スタンス

 ひとつ前の記事を読んでくださる方や、読んでくださるだけでなくスターをつけてくださる方もいて、とてもうれしいです。ありがとうございます。その一方で、あのような感情を抱いている方(もしくはそれに近しい感情を抱いている方)が少なからずいることに安心しております。
 あのタイトルは、去年以前某さんと共演した役者さんのファンから「某さんについて聞かないね」と言われたからでした。同じ劇場にいたころ、まだわたしが某さんを盲目的にすきになっていたころにお話ししていた方でした。偶然お会いしたときにその言葉を言われ、わたしはなんと答えれば良いのかわかりませんでした。

 聞くも何も、話す内容がないからです。
 舞台にご出演されずイベントばかりだからです、とは言えませんでした。わたしはイベントで接触する様子を事細かにSNSにアップするようなファンにはなれませんでした。接触でただ「かっこいい」と言えず、こんな事をするくらいなら舞台に出てほしい、演技を見せてほしいと心のどこかで不満がだんだん蓄積されていったのかもしれません。何度も言ってしまうのですが、わたしが応援したいと思ったのは演技をする方だからです。接触のみでファンを増やすような姿は、正直苦手でした。わたしは某さんと近づきたい、並びたい、ファンサをされたいのではなく*1演技をみたいのです。
 もちろん某さんにだって事情があるかと思います。それは重々承知のうえでわたしは某さんを2番にしたのです。
 だからこそ、何も言えませんでした。降りたのかと問われて、やっと出た言葉があのタイトルでした。うまくあのときは言えませんでしたが、たくさんの時間をかけた結果年を跨ぎやっと結論が出た気がしました。

 

 今回書くのは、わたしの応援スタンスについてです。
 某さんを応援していたころではなく、いま1番に応援している方についてです。「推し」と表現してよいのか悩みますが*2言葉の便利さから会話の中で使わせていただいております。ですが文字にすると推すとはなにか、という問題を抱えてしまうので「1さん」とさせていただきます。某さんにしたかったけれど、これでは前回書いた方と同じお名前になってしまうので1さん。

 若手俳優グループでこの話題を書かれる方も多く、検索して読んではひとりひとりの応援の仕方を学ばせていただいております。
 こちらの方の問をお借りしました。

yn9m2.hateblo.jp

 

(基本情報)
20代女性 地方在住

 

(推し)
1さん。お名前は伏せさせていただきます。
演技がとても魅力のある方です。よくお写真は真顔に近い目力を強調するようなものが多いですが、笑顔がすてき。笑うとやや幼く見えます。ファン目線になりますが、笑ったお顔のほうがすてきだなと感じています。
表情豊かなので今後どんな役を演じるのか、わくわくしながら応援しています。

 

(推しのタイプ)
とにかく演じた役を大切にしてくださる方、一生懸命な方を応援したいです。
はじめて1さんを見たとき、声や表情や演技がとてもすきだと確信しました。お顔立ちはやや幼いタイプで、正直今まですきになった俳優さんの顔だちとは真逆でした。笑うとややつりあがる目の方がすきでしたが、1さんは笑うと目じりがさがります。目力がある方がすきです。
いままでは季節だと冬がよく似合う方が好みでしたが、1さんはどちらかというと春か秋かもしれません。
また、舞台の上・イベントなど「役者」としての1さんがだいすきです。役者である1さんに対しては恋に似た感情を抱くこともありますが、役者ではないオフの人間性は一切知らないため人間性を信じるなんてことは致しません。あくまで役者としての1さんがすき、舞台の上で演じる1さんがすきという考えです。発信される言葉は全部お仕事のうえだと思っているので、SNSのつぶやきや1さんの言葉を全肯定するタイプのファンとは相容れません。いかに役者として徹してくれるかも大切です。正直中身や人間関係はバレなければ、見えなければ何をしていたってかまいません。うまく隠してくださればそれでいいのです。
なので、わたしがすきだと感情を向けるのは、わたしのなかに作られた1さんでもあるのかなと考えております。
そういった感情を抜きにしても1さんの演技はとてもすてきなので、演技面をこれからも見ていきたいです。

 

(雑誌・映像を買う基準)
1ページでも掲載されれば購入します。切り抜きは行わず、専用の本棚へ。冊数はそこまで多くないですが、今後もインタビューなどさえる場合を考え年内に切り抜きへ移行予定。
映像は自分が観る公演で映像化されるものは必ず購入しています。いまのところ1さんご出演の公演=観る公演なので、よっぽどの理由がない限り予約を行ってから購入します。
映像化に関するイベントがある場合、複数枚購入することもあります。

 

(現場・イベント・遠征)
初日・中日・千秋楽は必ず入ります。それだけでは足りないので、期間にもよりますが通えるだけ通うという考え。何度入っても自己満足なので、1さんの演技がみたいと思えば全通します。まだ1さんは、これは苦手だと思う舞台に出演されていないのですが、今後そういった舞台にご出演される場合は初日・中日・千秋楽程度にする予定。作品自体を観たいと思わないと、複数回入りたくありません。
基本的に劇場への移動は新幹線または夜行バスです。
イベントは1さんご参加される場合は参加。1さんメインではないゲスト出演の場合は、チケットに余裕がある場合は購入。メインの俳優さん・女優さんファンの方が購入したうえで、と考えていますが共演した作品によっては早めにチケットを押さえる予定です。
遠征は関東・東北・関西まで。1さんご出演でもしもっとみたいと思えば、次は九州まで行きたいです。遠征ついでに事前に知らべた名産品やお店に行くことがすきです。

 

(写真・グッズ)
写真は必ず購入します。演技を見るたびにすてきだったと思い追加で購入するため、同じ写真が束になることもあります。必ず各種1枚はアルバムへ。ほかは記念にとってありますが、知人にお渡しするときもあります。
グッズは1さんが映っているもので気に入れば購入。モチーフの場合気に入れば、ですが基本的にお写真・パンフレット以外のグッズはすきではありません。トレーディングカードやランダムブロマイドの場合は1種につき2つ~3つそろえてコンプします。
某舞台のグッズでプレイボタンがあると聞き、とても羨ましくと思います。いつか1さんご出演の舞台にも、そういったものが導入されたらうれしいです。

 

(手紙・プレゼント・お花)
お手紙がすきなので、よく書かせていただいています。実際に読んでいるかと聞かれると読んでいないと思っています。ですが言葉はとにかく丁寧に、1さんが嫌な思いをしないようにと考えています。演技をほめる内容を書くこともあれば季節の話を出すこともあります。
プレゼントは相手にとって邪魔になるものは送りたくないため、基本的に送りません。1さんはかなり身なりに関して気を遣う方で、ブランド問わずにかなり好みが狭い方だと思っています。そういった拘りのある方へ送ろうと思って邪魔になるものでは申し訳ないですし、お好きなブランドのものはご自身で購入されている可能性が高いため送っていません。またこれは俳優さんに多いと思うのですが、裕福な環境で育った方なので服飾に困ることは一切ないので今後も送らないと思います。むしろ成人済みの方ですから、お好きなものをご自身で買ってくださるほうが好感度は高いです。その分お花に遣うので、モチがよくうつくしいお花で1さんに似合うものを考えています。

 

(身なり)
年相応に気を遣っています。1さんご自身が服飾がお好きな方なので、恥ずかしくないよう心掛けています。

 

(同厨)
はっきり言いますと苦手ですので、「同担拒否」です。
ですが、1さんをすきで周りで嫌いなのではなく、写真・映像を無断転載する方やSNSのみですきだとおっしゃる方が嫌いなのです。SNSのみや映像のみで演技をお話しされる方が多いですが、一体どこをみているのだろうと教えていただきたいくらいです。出待ちと無断転載するファンはファンと思っておりません。ただの迷惑な人ですので、速やかにやめていただきたいです。
また1さんを「役者」ではなく「異性」としてすきな方やファンサービスを事細かに書く方は、これは考え方が違いますので拒否しています。
これは醜いはなしなのですが、自分より回数が少なくても最前に何度も入る方が同じ方のファンですと単純にうらやましいので近づきません。お席はとくに気にしていませんが、それを自慢されるとどうしても悲しくなってしまうので繋がりたくはありません。つながった場合はその方ご自身をすきだと思わない場合は基本的にミュートしています。
よく茶の間と言われる方々もいますが、中高生でお小遣いをためて1公演入りますという方は茶の間ではないと思っています。地方ならなおさらです。ただ社会人で行かない選択されている方は、いっそのこと顔ファンと名乗っていただきたいと思うくらいには心が狭いです。心が狭いと自覚しているからこそ、同担拒否ですし自ら近づこうとしません。
一番楽なのは、同じような考えの他担の方とお話しすることだと思っています。

 

(金銭)
ファンはお金だと思っています。
なので、わたしはお金を払ってはじめて1さんを「応援している」と言えるのです。推すという言葉より、応援のほうがしっくりきます。金銭によってわたしはファンであることをゆるされている気がするのです。
しかし収入はあまり多い方ではないので、考えることもあります。
ですが1さんは今しかいない、今しかこの舞台は上演していないと思うとついチケットを増やしてしまいます。しかしマイナスではなく、1さんのおかげでお仕事もはかどってモチベーションも上がるため良い趣味だと思っています。
ただチケットを定価で購入している以上、わたしにとってつまらなかったと感じた舞台はそういいます。すきはお金ですが、お金を払う以上「役者とファン」と自ら線を引くのですからお芝居に対して素人ながら考えて発言することもあります。
1さんにお金を払うことで、わたしは1さんの演技をみることができる。それが事実ですし、これが役者とファンの関係の在り方だと思います。なので無銭でどうこうしたいと思う方は、さいしょから「ファン」というスタートラインにすらいないと思っています。厳しい言葉のようですが、お金を払うことの意味を理解したうえで応援しています。

 

(総括)
1さんの演技を信じていますが、1さんご自身を信じているかと言われると疑問です。ですが、わたしは1さんがすきなので今後も微々たる力ですが応援を行っていこうと思います。

長くなりましたが、今年も無理せず楽しみたいです。

*1:されたらうれしいですが、それを目的とすることはできません。

*2:わたしはこの言葉を使っていいのか、と何度も悩んでいます。

降りたとかそんなのではなくて、

 わたしが生まれてはじめて舞台をみてすきになった某さんがいる。年齢はわたしより3つ上。今はその方じゃない人に力を入れているのだけれど、某さんにふと思い立って年末の真夜中、2017年に日付が変わる直前にお手紙をかいて投函したことを思い出して、ちょっと振り返ってみる。

 

 某さんのお顔は、とてもきれい。
 演技ではなく外見からほめるなんて、と思われるかもしれないけれど後々の話につながるので先に書いておく。肌がとにかくきれいで、荒れたことがないととあるイベントでお話しさせていただいたときに聞いたことがある。肌は遺伝ととあるSNSでみたけれど、そうだとしたらご両親に感謝するくらいに某さんはお肌も目の色も髪の色もきれいなひとだった。完璧すぎない、どこかアンバランスささえも感じる二重の幅がとても魅力的な方だと思う。
 わたしが某さんをはじめてみた舞台で、まず気になったのは声だった。演技とかではなく声で、空気を震わせるまっすぐな声にぴんとお腹から出す声というものはこういうものなのかと思ったほどだった。演技のうまいへたは素人のわたしにはわからないけれど、それでも某さんの演技はすてきだった。
 某さんの演じた役はその方によく似合う役だったと思う。しかしイベントなどで見る某さんをみればみるほど、あの役は似合うけれどもともと某さんの中にあった性質?性格?とはかけ離れた役だったのだと気づいた。そう思うと彼の演技はうまかったのかもしれない。

 

 わたしが某さんのイベントにはじめていったのは、彼が誕生日に伴い開催されたイベントだった。お誕生日おめでとうございます、という言葉と共に手渡した手紙と言葉を某さんは頷いて聞いて笑ってくれた。わたしはそれがとてもうれしくて、某さんを今後も応援できればなと感じるほどだった。一緒に撮っていただいた写真は、いまも記念にとってある。少し距離が近すぎるから、一歩わたしが距離を置いて写真を撮ってもらった。その時のわたしの緊張した顔が気持ち悪いなと思った。
  某さんは舞台で一生懸命だった。ほかの出演者さんがベテランであればあるほど某さんは頑張っていたと思う。それは某さんの発する様々な場所からの声で、そう感じ取れたし、なにより実際に観に行ったわたし自身がそう感じたのだ。某さんを応援する人として、ちょっとフィルターがかかっていたのかもしれない。それでも、某さんの演技は好きだと思った。

 

 その一方で、ある時期から某さんの舞台出演はがくんと落ちてイベントがメインになった。わたしは、そのイベントが実は苦手だった。
 某さんのご出演されるイベントは、いわゆる色恋商法が盛んな場所だった。来てくださるお客さんに対して、恋愛感情を抱かせるような言葉やしぐさを多くするような場所だった。甘い言葉をささやき距離感をぐっと縮めて写真を撮る。わたしはそれが実はとても苦手だった。イベント側の方のなかには、きっとお気に入りの人が相手だからだろうか。キスをしたり、抱きしめながらずっとささやいている人もいた。薄暗い密室状態の場所で行われるそれが、ひどく気持ちが悪かった。気持ちが悪いといえば言葉がわるいが、居心地が悪いのは確かであった。しかし直接言葉を伝えられるイベントは、わたしにとって某さんに感想を直接伝えられる唯一の機会であった。だから1度だけお写真を頼み短く感想を伝えることを繰り返していた。イベントでお写真を撮ることはわたしにとって記念であり苦痛であった。

 

 某さんにはたくさんの女性ファンがいる。年齢の幅は広い。そして某さんのファンに対する対応も様々だと参加していくうちにわかっていった。
 にぎやかで若いファンの無茶振りにも笑顔で応えるけれど、そのファンが背を向けると笑顔が消えたこと。恰幅の言いファンと少し距離を置くこと。何度か見たことのある大人しいファンには、接近をすること。これはファンの顔ではなく、ファン自身の態度もあるのだと気づいていった。
 わたしは大人しいファンとなんとなく察していたのだろうか、接近をして感謝を述べられたりポーズもやや大胆なものが多くあった。でもわたしはそれが苦手だった。きっと某さんに恋愛感情を抱くファンや、それに近い感情を抱くファンであればうれしかったのかもしれない。けれどわたしが好きで応援したいのは役者である某さんであって、こんな風に自身を安売りするように体を近づける某さんではなかった。
 その一定の線を越えた瞬間に、わたしは舞台から降りた某さんに対しての興味がひどく失われていった。それと同時に、わたしは舞台の上のきらきらしたものに憧れていただけだったのかと、某さんではなく自分自身になぜかひどく落胆した気持ちになったことを覚えている。

 

 わたしは某さんがすきだったと思う。それは舞台の上の某さんだ。
 某さんがご出演された、とある舞台はひどいものだった。それでも観た。某さんがとあるファンを贔屓していたことも知っている。少し女性問題で薄暗い部分があることも、なんとなくではあるが知っている。
 その一方で、某さんのお若いファンが某さんをストーカーじみた行為をしていることも知っている。なにかと女性問題で取り上げられがちな界隈であるにも関わらず、某さんの薄暗い部分を取り上げる方がいないこと安心をしている。
 あの恋愛を強く演出するような接触方法を続ければ、いつか某さんが傷つくようなことをされるのではないかという心配もある。とあるアイドルが刺された事件をテレビでみたとき、某さんのイベントに今後二度といかないだろうと思い立ってしばらくしたころだった。ぼんやりと、某さんやあのイベントを続ける人々を思い出した。某さんをはじめ、あの密閉空間にいた方々は、あの薄暗い空間のなかで何かに酔っているみたいだった。わたしもどこか酔う気持ちだった。あの事件のようにならないことを、いまも祈っている。

 

 わたしは二度と某さんのイベントにはいかない。でも某さんが舞台に出演されることが決まれば、チケットをとる。だって某さんの演技はすきだから、わたしは舞台の上の某さんをみたい。けれど、某さんがわたしにとっての1番ではないとたくさんの時間をかけて考えた。お金と時間をかけた分、長い時間がかかってしまった。でも、それは「かけてあげた」ではないのだ。「わたし自ら某さんを応援したい」と思ってかけたものだ。すべてはわたしの選択だった。
 けれどこれはボランティアではない。お金も時間もかかる趣味だ。だからこそ、わたしは某さんが1番ではないという決断をした。

 

 某さんはしばらく舞台に出ていない。新年になってもまだ、情報解禁はない。このまま某さんは薄暗い空間にいるのかもしれない。けれど、某さんの演技は今後もみたい。
 1番ではないから、それを理由にわたしは某さんの「ファン」であるか疑問を感じるままだ。この疑問を去年のうちに晴らすことはできなかった。単推しに美学を感じるわけではないけれど、わたしにとっての1番と2番には雲泥の差がある。その差はわたしがかけるお金と時間でもあるし、その方へかける情熱と期待でもある。僅差なんて言葉ではない。天と地なのだ。

 

 某さんはうつくしく、お若い。まだまだ俳優というカテゴリーで生きる人としては、まだお若い方なのだと思う。これからまだまだ吸収して学んで、某さんの演技を確立していってくださればいいなと思うほどだ。
 あのきれいなお顔は、一般受けだってすると思う。舞台という狭い世界だけではなく、テレビなどでもご活躍できるのではないかなと思うほどだ。背丈や体格というのは生まれ持って恵まれたものだとするのであれば、某さんはとても恵まれている方だと思う。名前を挙げることは、こういったファンがいると知られると某さんの足を引っ張るようで申し訳ないのでしない。けれどさいしょに書いたように、某さんはとてもうつくしいお方だ。今年ますますご活躍されることを、心から願っている。

 

 年末にいま1番に応援する方と、某さんへお手紙を出した。
 応援する方へ対しては、これからも応援する旨を。某さんには、これからご活躍されることを願う内容と、今後舞台にご出演されるのであれば必ず行きますと。
 お手紙を読むか、そもそも受け取るかもわからない。けれどイベントにもいかないと決めたわたしに残された方法は、これしかないのだ。

 

 某さん、今年もご健康でますますご活躍されることをお祈りしております。いつかまた舞台に出てくださるのであれば、お手紙に書いたように必ず演技を見に行かせていただきます。
 そして応援する方に関しましては、今年も俳優として、そして個人として様々な分野でご活躍されますよう、微力ではありますが応援してまいります。